泌尿器科ではどのような疾患の治療を受けられる?

広い領域の治療をしている

泌尿器科は、尿路疾患から男性生殖器系、女性の骨盤疾患に至るまで、広い領域の治療を専門分野とする科ですし、実際の臨床では外科であると共に内科的な管理もしています。

また泌尿器科の中には、専門領域として小児泌尿器科・泌尿器腫瘍・腎移植・尿路結石・尿路感染症・女性泌尿器科など、単独の科で様々な分野が存在しているのです。

それから、内分泌・生殖機能・性機能、老年泌尿器科・前立腺肥大症、排尿機能・神経泌尿器科、外傷・救急医療、基礎研究などもあります。

このように、単独の科でいろいろな分野が存在していることは、泌尿器科の大きな特徴となっているのです。

ですから、何となく調子悪いだけどこの症状は泌尿器科で良いのかと考える方も、気軽に泌尿器科を受診することをおすすめします。

また、ちょっとした体調の変化が重い病気の前兆になっていることも考えられるので、泌尿器科は恥ずかしいと思わないで、早期に受診して治療することも大事です。

ちなみに、尿が赤い・尿に血が混じるなどの症状は、膀胱炎・尿管結石・膀胱結石・尿路腫瘍などの病気が疑われます。

尿が濁っている・尿道から膿が出るという症状は膀胱炎や尿道炎が、尿の回数が多い・トイレが近い症状は膀胱炎・過活動膀胱・前立腺肥大症・神経因性膀胱が疑われるのです。

このような気になる症状があったら気軽に泌尿器科を受診して、適切な診察・治療を受けましょう。

泌尿器科の治療で多い膀胱炎

膀胱内に細菌が侵入し炎症を起こす病気が膀胱炎で、細菌が膀胱から尿管を通って腎臓まで到達して、血液内に侵入した時には腎盂腎炎を発症することもあるのです。

女性の尿道口が膣といった細菌が繁殖しやすい場所に近いために、膀胱炎は女性に多く発症します。

主な症状としては、排尿痛・頻尿・尿混濁・尿の異臭・血尿などみられるのです。

膀胱炎は細菌感染症なので抗菌薬治療を7~10日間程度実施すると完治しますし、2~3日程度の治療で症状はよくなります。

しかし、症状がよくなったからといって安易に治療を中断すると、膀胱内に残っている細菌が繁殖して難治性の膀胱炎に進展することがあるので、泌尿器科の医師の指示通りに治療をするのが重要です。

また、飲水を心がけトイレに頻回に行くことも大事な治療のひとつで、これにより膀胱から細菌を出すことにつながります。

ただし膀胱内に尿がたまりやすい場所ができる膀胱内憩室の患者は、排尿を頻繁に行っても膀胱から細菌が出ていきにくくて症状がなかなか改善されないこともあります。