膀胱炎は、圧倒的に女性に多い病気です。
女性の体の構造がその原因です。
男性は尿道が15?程度なのに比べると女性は4〜5?程度しかありません。
細菌が侵入しやすい構造なのです。
尿道口と肛門が近いのも、膀胱炎が女性に多い大きな理由です。
肛門の周囲は、清潔にしていても大腸菌が付着しています。
油断すると大腸菌が膀胱へ侵入してしまいます。
膀胱炎を予防するには、女性ならではの日常生活上の注意点があります。
排便後は、大腸菌がに尿道口に入らないように、必ず後ろに向けて拭くようにします。
排尿後は、トイレットペーパーを尿道口に軽く押し当てて尿を吸い取るようにします。
トイレットペーパーをこすると、尿道口付近の肌が荒れて炎症の原因になります。
温水洗浄機は、肛門や尿道口を清潔にするのにとても有効です。
ただし、尿道口を温水が直撃すると、細菌が膣内に押し込まれることもあります。
必ず尿道口の周囲を洗うようにしましょう。
膀胱炎の原因で最も多いのが性行為後の不十分なケアだといわれています。
性行為では尿道口に細菌が付きやすいので、性行為の後には必ずトイレに行って排尿しましょう。
排尿は尿道口付近の細菌を洗い流すのに非常に有効な手段です。
また、性行為の後にシャワーを浴びることも膀胱炎予防に有効です。
下半身を冷やすと全身が血行不良になります。
膀胱が血行不良になると機能が低下して抵抗力が落ちてしまいます。
膀胱の中で細菌が増殖しやすくなるのです。
女性は下半身が冷えやすい人が多いのは周知のことです。
冬の外出や、夏の冷房などに十分注意しましょう。
血行不良という面からは、長時間座りっぱなしの生活も膀胱炎リスクを上げてしまいます。
適度に立って運動をしましょう。
また、女性は便秘気味の人が多いのが特徴です。
便秘が長引くのも膀胱炎のリスクを高くします。
便秘が続くと腸内で大腸菌が増殖します。
その人が、排便すれば肛門の周囲の大腸菌も普通よりも多いのです。
また、便秘が続くと腸内環境が悪くなって免疫力が低下します。
膀胱内の細菌が増殖しやすい環境を作ってしまいます。
冷えると便秘になりやすくなります。
冷えは、膀胱炎のリスクを非常に高くしてしまうのです。
もう一つ、女性に膀胱炎が多い事情があります。
誰しも人前で尿意を伝えることには多少抵抗があります。
特に女性にその傾向が強いのです。
つい、尿意を我慢してしまうことになります。
尿が膀胱に長い時間たまると菌が増殖します。
膀胱炎の大きな要因になるといわれています。
尿意を我慢しないことはとても大切なことなのです。