ストレスも膀胱炎の原因になる?

膀胱炎の原因の一つが精神的なストレスだということをご存知ですか?
心の悩みと膀胱炎が関係があるというのは、少しわかりにくい話です。
一体どのようなメカニズムで、精神的ストレスが膀胱炎に結びつくのでしょうか?

精神的なストレスが長期間続くと眠れない日が多くなります。
また、眠っている最中に嫌な夢を見て目を覚ましてしまうこともあります。
こういうことが続くと、慢性的な睡眠不足になってしまいます。
睡眠不足は体力低下の原因になります。
実は体力が低下すると免疫力も低下してしまうのです。
この免疫力の低下が膀胱炎の原因になります。

免疫力が低下すると、体の中にある細菌が異常に増殖してしまいます。
膀胱炎の原因菌は大腸菌など、普段から私たちの体の中に存在する細菌です。
これらの細菌が、免疫力の低下に付け込んで、異常繁殖した結果、感染症にかかってしまいます。
こういった場合、その人の最も弱い部分に病状が表れます。
膀胱は細菌が繁殖しやすい場所です。
精神的なストレスで免疫力が弱った人は膀胱炎にかかりやすいのです。

また、精神的なストレスは自律神経の働きにも大きな影響を及ぼします。
自律神経には、活発に活動するときに働く交感神経とリラックスするときに働く副交感神経があります。
精神的ストレスを抱えていると自律神経は交感神経が優勢になり体の様々な器官が過剰に働くようになります。
呼吸が早くなり、心臓の鼓動も早くなります。
膀胱も必要以上に活性化されトイレに行く回数が増えます。
この段階では膀胱炎というよりも頻尿です。

長い間、交感神経が優位の状態が続くと体は常に緊張してリラックスすることがなくなってしまいます。
やがては体は疲れ果てて、免疫機能が低下してしまうのです。
膀胱の中の細菌が異常に繁殖することになります。
頻尿傾向の上に細菌が増殖しすぎて膀胱炎にかかってしまうのです。

膀胱炎を何度も繰り返す人の中には、精神的なストレスを抱えている人が少なくありません。
精神的なストレスは、多くの場合、人間関係や仕事など本人だけでは解決できないことが多いものです。
自分のちからでストレスを緩和する方法を見つけ出すことが大切なのです。
例えば、有酸素運動をしたり、音楽を聴いたりするとストレスが一時的にでも楽になります。
また、ペットと触れ合ったりするのも大きな効果があります。
自分に合った方法を見つけて、ストレスを緩和することで、しつこい膀胱炎を撃退しましょう。